都築響一「暗夜小路 上野~浅草アンダーグラウンド・クルーズ」

《オープニング・レセプション》11月25日[金] 18:00-20:00

《トーク・イベント》12月3日[土] 18:00-20:00

鬼海弘雄(写真家)×都築響一12月22日[木] 18:00-20:00

戌井昭人(劇作家・鉄割アルバトロスケット主宰)×都築響一

いずれも NADiff a/p/a/r/t 店内 にて入場無料(予約不要)

※30名様以降は立見となりますのでご了承ください。

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撮影:都築響一、2011

   
  

●Artist Statement

   
なるべく都心から近いこと。なるべく家賃や物価が安いこと。エネルギッシュな町が生まれる要素は、このふたつしかない。マスコミに教えられるのでもなく、ディベロッパーの戦略に踊らされるのでもなく、いま東京の若者たちがみずから見つけつつある新たなプレイグラウンド、それが「東京の右半分」だ。

獣が居心地のいい巣を求めるように、カネのない、でもおもしろいことをやりたい人間は、本能的にそういう場所を見つけ出す。ニューヨークのソーホーも、ロンドンのイーストエンドも、パリのバスティーユも、そうやって生まれた。

現在進行形の東京は、六本木ヒルズにも表参道にも銀座にもありはしない。この都市のクリエイティブなパワー・バランスが、いま確実に東、つまり右半分に移動しつつあることを、君はもう知っているか。

今年12月刊の『東京スナック飲みある記』(大洋図書)、来年3月刊の『東京右半分』(筑摩書房)、2冊の新刊発売の予告編としてお送りするトーキョー・イーストエンドのミニ・トリップ。きょう、お連れするのは上野から浅草かいわいだ。

ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル。東京でいちばん古くさくて、いちばん猥雑で、いちばん刺激的なワイルドサイドにようこそ!

   
都築響一


●概 要

   
ナディッフ アパートでは、この年末に満を持して、木村伊兵衛賞写真家であり数々の問題作を発表しつづける名編集者・都築響一の個展を開催いたします。
2010年以降にかぎっても『ロードサイドUSA』(アスペクト)、『夜露死苦現代詩』(筑摩文庫)、『演歌よ今夜もありがとう』(平凡社)などなど刺激的な著作の上梓も続いております。
表参道のNADiffで行った「大竹伸朗×都築響一:青山秘宝館」(1998.4-5)から10余年。その後のアートシーンや写真シーンが当時とくらべて活性化されていたり、マーケットが成熟してきたりというような話はついぞ聞きません。そのような環境を前提とせざるを得ない若者たちに対して、それでも「アートとは何か」という本質的な問いかけを常に行ってきたのが都築響一に他なりません。

この度のナディッフ・ギャラリーの展示では、上野~浅草の驚愕のアンダーグラウンドをお披露目いたします。
日本の近代美術の受容や展開にとって最も重要でかつ象徴的な場所である浅草と上野は、近代もどんづまりの閉塞感漂う今日でもなお、多様で重層的な文化環境がしっかりと息づいています。
 ニューハーフ、デスメタル、極道ファッション、ふんどしバー、そしてリアルなラブドールなどなど狂おしいほどに真摯な人々の営みがそこにはあります。これらのリアルカルチャーを都築響一自ら厳選し、恵比寿の地下ギャラリーにエディトリアルされた空間を構成いたします。
“東京右半分”のエッセンスがたっぷりつまった上野~浅草のマインドや有り様から、どうしてもそのようになってしまうことによってそのようにしかならない真の意味での“アート&ライフ”を間近で見つめることが出来るでしょう。
そこには、アートにとって本質的なことがらが自ずから浮かび上がってくるにちがいありません。

協力:オリエント工業 / ㈱サンエムカラー

   


●関連商品

=暗夜小路市 あんやこうじいち=
《オリジナル・グッズ》
LDPCset
ナディッフ・オリジナル ラブ・ドール ポストカードセット
撮影:都築響一 / 8種類・おまけしおり付き / 1,050円(税込)
 


●Profile

   
都築 響一 Kyoichi Tsuzuki
   
1956年、東京生まれ。76年から86年までポパイ、ブルータス誌で現代美術、建築、デザイン、都市生活などの記事をおもに担当する。89年から92年にかけて、1980年代の世界の現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アート・ランダム』を刊行。以来現代美術、建築、写真、デザインなどの分野での執筆活動、書籍編集を続けている。1993年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』刊行。1996年発売の『ROADSIDE JAPAN』で第23回・木村伊兵衛賞受賞。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中である。
   
WEB: roadside diaries


 

●お問い合わせ

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