NADiff Window Gallery vol.59
アフリカの森の女たち 出版記念
服部志帆・横谷奈歩「ひそやかな世界と小さなカケラたち」


NADiff a/p/a/r/tは、6月6日(土)より営業を再開いたします。
※当面の間、営業日と時間を変更いたします。
営業日:木、金、土、日
営業時間:13~19時

皆様にはご不便をおかけいたしますが何卒、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

 

  • アフリカの女たち02

    アフリカの女たち02
  • 2008-9Cameroon 112

    2008-9Cameroon 112
  • yokoya01

    yokoya01
  • 蟄怜ケ・5

    蟄怜ケ・5
  • yokoya02

    yokoya02
●開催概要

 
この度、NADiff a/p/a/r/tでは、「アフリカの森の女たち」の刊行を記念して、展覧会とフェアを開催いたします。

本書は、ボニー・ヒューレット著「Listen, Here is a Story: Ethnographic Life Narratives from Aka and Ngandu Women of the Congo Basin」の日本語翻訳本です。中部アフリカの熱帯林に暮らす狩猟採集民アカと農耕民ンガンドゥの女たちの民族誌です。森の女たちは、感情豊かにそして雄弁に自らの人生について語ります。若者はどんなふうに恋に落ち結婚するのか?子どもはどんなふうに生まれ育つのか?なぜ愛する人の死は悲しいのか?閉経後の人生は何のためにあるのか?進化や発達の理論を紹介しながら、人類の普遍性と多様性について鮮やかに描いています。

出版を記念し、訳者の一人である文化人類学者の服部志帆と、表紙を手がけたアーティスト横谷奈歩が展覧会とフェアを開催いたします。NADiff Window gallery及び、店内にて行う展覧会では、服部の創作物語をもとに横谷が製作した作品を紹介します。本書を出発点とし、アフリカの森の民の語り、森での生活、など本に綴られた世界観を描き出します。
また、服部と横谷が収集してきた小鳥の巣、森の植物の標本、謎の石、乾燥したイモムシ(おやつ)、愛のネックレス、ハンティングバッグ、お守り‥‥‥といった世界を成す小さなカケラたちを公開します。
 
4月25日(土)14:00~16:00は、服部と横谷によるスライドショーとトークイベントを開催し、参加者とともにアフリカの森の世界にわけ入ります。
※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、参加者および出演者、関係者の健康・安全を考慮しイベントの、開催を中止とさせていただきます。


美術評論家、小倉正史氏による解説:

  
「服部志帆は文化人類学の研究者ですが、伝承による民俗的な物語の蒐集から触発されたのでしょうか。自身の思想にもとづく想像的な物語を生み出しています。「複数形の世界」では、服部が、カメルーンでの調査にもとづく「夜の森で」、生命体の死と生の連鎖を特異な状況の設定のもとにおおらかに描いた「春の夢」といった、四つの物語のテクストを差し出し、横谷奈歩が、それに造形とインスタレーションを絡み合わせるという、二人の共同作業の結果が示されていました。(中略)そこでは、アーティストとアートの関係者だけが寄り集まる狭い世界から抜け出して、異分野の専門家との繋がりのもとにアートの表現を広げるという、はっきりした意図が受けとられます。」
 

(『月刊ギャラリー2018年8月号』「小倉正史の現代美術講座その63」P59より引用)

 
 
本出版展は小倉氏の提案により開催される運びとなりました。小倉氏は闘病中のなか出版展を心待ちにしておられましたが、2020年3月1日にご逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 
 


 
●関連商品

 
syoei02
「アフリカの森の女たち」

著 者:ボニー・ヒューレット
訳 者:服部志帆 、大石高典 、戸田美佳子
発 行:春風社
発行日:2020/04/13
仕 様:420頁
表 紙:横谷奈歩(写真)
価 格:¥3,100+Tax
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「森の音ーカメルーン東南部の朝と昼と夜」CD付き版をNADiff限定で販売しています。
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●TALK EVENT

 
※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、参加者および出演者、関係者の健康・安全を考慮しイベントの、開催を中止とさせていただきます。
お申し込みいただいた皆様には誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

 


 

●PROFILE

 
服部志帆(はっとりしほ)

 
天理大学国際学部・准教授.京都大学博士(地域研究).専門は生態人類学、アフリカ地域研究.カメルーンで狩猟採集民バカの森林利用や民族植物学について、屋久島では狩猟活動の変遷について研究を行っている.主著に、『森と人の共存への挑戦―カメルーンの熱帯雨林保護と狩猟採集民の生活・文化の保全に関する研究』(松香堂書店,2012年)等がある.アート関連のプロジェクトでは、 複数形の世界のはじまりに砂の本がある。 
 
  
横谷奈歩(よこやなほ)

 
土地に隠された歴史や、ひそやかな物語をテーマとした作品を制作。2008年東京芸術大学大学院後期博士課程を修了後、文化庁新進芸術家海外派遣研修員として2年間ヨーロッパに滞在。古代ローマ遺跡をはじめとする博物館等のリサーチと制作活動をおこなう。以後も国内外へ足を運び、調査と取材、および滞在制作を重ねる。 
進行中のプロジェクトに「高橋家にまつわる物語」「星劇団再演プロジェクト」、写真シリーズ「剝離された場所」やインスタレーション作品等を発表。異分野の専門家との共同プロジェクト「アートとサイエンスのあいだ」「芸術と考古学」がある。
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●お問い合わせ

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TEL. 03-3446-4977

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