高松次郎 言葉ともの ―純化とトートロジー

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《オープニング・レセプション》
9月25日[日] 17:00―18:00

《トーク・イベント》

9月25日[日] 15:30―17:00
金氏徹平(美術家)+光田由里(美術評論)「高松次郎: 絵画の外側あるいは壁の向こう」

10月16日[日] 15:30―17:00
冨井大裕(美術家)+沢山遼(美術批評)+光田由里(美術評論)「高松次郎: トートロジーの裏面」

いずれも NADiff a/p/a/r/t 店内 にて
入場無料(予約不要)
※30名様以降は立見となりますのでご了承ください。


  • Takamatsu_img

    Takamatsu_img

複合体〈椅子とレンガ〉改題
1972(1980年に一部再制作)/ 椅子・煉瓦・床 / 70.0×56.0×62.0cm
©The Estate of Jiro Takamatsu,
Courtesy of Yumiko Chiba Associates


●概 要

   
1960年代前半から、話題作を次々と発表して日本現代美術を牽引してきた作家・高松次郎(1936-98)。伝説的グループ、ハイレッドセンターのメンバーとして活動中に、高松は可動性のある《紐》作品、彼自身の文章・不在論とリンクする「影」作品を発表して、注目を集めます。その後に思考を深めるうち、1968年頃を境にして、高松は造形することの構造の分析、表象作業の解体へと進んでいくのです。そのプロセスはスリリングであり、現実空間と不在の世界の境界をめぐる冒険だったように見えます。石子順造、中原佑介、宮川淳、李禹煥らが競って重要な批評文を彼に寄せたのも、高松の静かな闘争が見る者の思考を挑発し、批評を誘発したためでしょう。
没後十五年になろうとする高松次郎のそうした作品群は、再び新しい言葉と見方を要求しています。このたび、光田由里著「高松次郎 言葉ともの」(水声社刊)が刊行されます。
同書をきっかけに、高松次郎の思考のありかを小展示で紹介し、高松と会ったことのない世代の方たちが彼の仕事から何を受け取り得るかを探ります。
   

《出品作品》
高松次郎ドローイング作品 60年代後半~70年代前半
複合体(写真作品のマルティプル)
複合体(再制作)

企画協力:ユミコチバアソシエイツ / (株)大和プレス
展覧会構成:光田由里(美術評論)

   



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●関連商品

光田由里著『高松次郎 言葉ともの』
水声社 / A5判変形 / 上製 / ジャケット掛け / おび付き / 256頁
2011年9月刊行 / 3,150円(税込)
貴重な初出写真など図版多数掲載。高松次郎の包括的な作家・作品論。

   
高松次郎 展覧会記念限定ジークレープリント『椅子とレンガ(複合体)』
1972 / 589×732mm / 限定50部
ed.25まで 20,000円 展覧会期間中特別価格 16,000円(税別・額装代別)
*作品裏にエディションナンバーと高松夫人のサイン入り

 


●Profile

   
高松次郎  Jiro Takamatsu

1936年 東京に生まれる。 1998年 歿。
1966年 「高松次郎“アイデンティフィケーション”」 東京画廊、東京
1968年 「第34回ヴェネツィア・ビエンナーレ」 ヴェネツィア、イタリア
1973年 「第12回サンパウロ・ビエンナーレ」 サンパウロ、ブラジル
1977年 「ドクメンタ6」 カッセル、西ドイツ
1994年 「戦後日本の前衛美術」 横浜美術館、神奈川
1996年 「高松次郎の現在」 新潟市美術館/三鷹市美術ギャラリー、東京
1999年 「高松次郎―「影」の絵画とドローイング」 国立国際美術館、大阪
2000年 「高松次郎 1970年の立体を中心に」 千葉市美術館、千葉
2003年 「再検証・高松次郎絵画作品~アトリエより~」 三鷹市美術ギャラリー、東京
2004年 「高松次郎―思考の宇宙」 府中市美術館、東京/北九州市立美術館、福岡
2005年 「横浜トリエンナーレ2005 アートサーカス[日常からの跳躍]」横浜、神奈川
2006年 「高松次郎 影のドローイング」 ミヤケファインアート、東京
2008年 「3,918 drawings by Takamatsu Jiro」ビューイングルーム 大和プレス、広島
2009年 「第5回太宰府天満宮アートプログラム 高松次郎|鷹野隆大“写真の写真”と写真」太宰府天満宮、福岡
2010年 「陰影礼讃 国立美術館コレクションによる」国立新美術館、東京
    「MOT Collection クロニクル 1947-1963 アンデパンダンの時代」東京都現代美術館、東京
2011年 「Jiro Takamatsu」 McCAFFREY FINE ART, NEW YORK, U.S.A.
    「高松次郎「光と影」 ユミコ チバ アソシエイツ/ビューイングルーム 新宿、東京

《主な出版物》
「Jiro Tkamatsu:All Drawings」 大和プレス 2009年
「Daiwa Press Viewing Room vol.08」 大和プレス 2008年
「PHOTOGRAPH」 赤々舎 2008年
「世界拡大計画」 高島直之編 水声社 2003年
「不在への問い」 真武真喜子編 水声社 2003年

光田由里  Yuri Mitsuda

兵庫県生まれ。京都大学文学部卒業。富山県立近代美術館をへて渋谷区立松濤美術館学芸員(1989-)。
美術評論家連盟会員。近現代美術史・写真史。

《著書》
『写真、芸術との界面に』(青弓社、日本写真協会学芸賞) 2006年
『美術批評誌とその時代』(Fuji Xerox art bulletin 2) 2006年

《主な編著書》
『野島康三写真集』(赤々舎) 2009年
『渋谷区立松濤美術館所蔵 野島康三作品と資料集』渋谷区立松濤美術館 2009年
『中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森』渋谷区立松濤美術館 2008年
『大辻清司の写真 出会いとコラボレーション』(フィルムアート社) 2007年
『安井仲治写真集』(共同通信社刊、倫雅賞) 2004年
『吉仲太造画集』(新潮社) 1992年
   


 

●お問い合わせ

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