NADiff Window Gallery vol.68
久松知子「300円絵画」

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●開催概要

 
この度、NADiff Window Galleryでは、画家の久松知子による展示「300円絵画」を開催いたします。日本近代美術史をはじめとした歴史上の人物や、日本のローカルな文化などを題材にした絵画を主に描く久松ですが、昨年より始めたプロジェクトで新たな展開をみせています。従来の表現に捉われず、アートの在り方を思考しながら挑戦し発表を続ける、久松知子最新の展示を是非お見逃しなく。



「300円絵画」とは、その名の通りどれでも1枚300円の絵画です。様々な質感のB5サイズの紙にアクリル絵具や切り絵、スプレーなどを用いて、パターンや抽象、動物や縁起物など自由に描いています。2020年より始まったプロジェクトで、これまで福島県喜多方市の衣料品店に併設された「ギャラリーつじるし」、埼玉県戸田市の集合住宅「はねとくも」、期間限定のECサイトなど、いわゆるアートギャラリーからは少し離れた一般市民生活に近い環境での展示販売を試みてきました。これまでの発表では会場の近隣に住む小学生や主婦などが来場し作品を購入していきました。本作品は、アートを買うことの敷居を限界まで低くし、気軽に飾って親しめる作品を実現することをコンセプトとしています。

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NADiff a/p/a/r/tでのフェアに寄せて

「たかが300円、されど300円」の絵画をたくさんご用意しました。ご購入される方には、ご自身が手元に置いておきたいと思う作品を楽しんで見つけ出して頂けたら本望です。

この作品が生まれたきっかけは、昨年に堀尾貞治さんの色紙をとあるギャラリーで3000円で購入し、家に飾ったときにあります。個人的な体験でしたが、1枚の色紙を自宅に迎えた時、なにか豊かなものがもたらされたのを感じたのです。アートを買う、所有して飾るということについて考えてみると、庶民には敷居の高いものなのではないかと思うときがあります。暮らしの中に芸術品を飾るという意識は、時として、文化的・経済的に限られた人のものであるような気がします。それは、高額であったり希少であることが価値を高める一面がアートにはあることや、作品を見定める審美眼を教養として取り扱う場面などで感じることです。「300円絵画」は、これまで衣料品店や住宅街の一角など、アートが展示され語られる場としては周縁的な場所での実施を試みてきました。作品を持つことで「豊かさがもたらされる」という感覚の間口を広げることは、価格を限界まで下げた作品を、アートは敷居が高いと感じる人にも目に入り手が届く場所で流通させることで実現できるという考えの作品だからです。

そして、今回の恵比寿・NADiff a/p/a/r/tでのフェアは、このプロジェクトにとって、今までとは違う条件での開催になります。それは、ここが都市の中心部に位置するアートの専門店であり、アートを享受する「豊かさ」は相対的には実現されている場所に私には思えるからです。作家としてはここでは、絵画を300円で流通させることの危うさも引き受けながら、作品とは、どこで、どんな風に売買されるものなのかを、もう一段批評的に問うてみることを楽しみとしています。

2021年3月28日
久松知子


●プロフィール
久松知子/TOMOKO HISAMATSU

prof
画家。1991年三重県生まれ。2019年東北芸術工科大学博士課程中途退学。埼玉県在住。日本近代美術史をはじめとした歴史上の人物や、日本のローカルな文化などを題材にした絵画を主に描く。第7回絹谷幸二賞奨励賞、第18回岡本太郎現代芸術賞岡本敏子賞受賞。主な個展に、トライギャラリーおちゃのみず(東京/2019年)、日本橋三越本店(東京/2019年)、大原美術館(岡山/2018年)。そのほか国内各地でグループ展など多数。

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TEL. 03-3446-4977