やんツー「機械の無意識、演算の外側」

※ご好評につき会期を延長いたしました。

営業日:木、金、土、日、祝 

営業時間:13-19時

 

 

《Untitled Drawing by a Device for ”Graffiti” #8 (pulled/broken)》 2022 撮影:vvpfoto

 

●概要

 
この度NADiff a/p/a/r/tでは、美術家・やんツーの個展「機械の無意識、演算の外側」を開催いたします。
1984年生まれのやんツーは、アーティスト活動初期より「描く」や「鑑賞する」など行為の主体をロボット/機械や環境などの外的要因に委ねることで人間の身体性、表現の主体性を問う作品を数多く制作しています。機械学習システムを用いたドローイングマシンがスプレーやペンで描く作品、セグウェイが作品鑑賞する空間、本来速さを競うミニ四駆を超低速化させ作品上で右往左往させるなど、軽快な表現でテクノロジーと人間との関係性、公共性考察し、時にテクノロジーとともに成長し続ける社会への批評も含みながら提示してきました。これまでに文化庁メディア芸術祭アート部門第15回で新人賞(2012)、第21回で優秀賞(2018)を受賞し(ともに菅野創との共同作品)、「あいちトリエンナーレ2016」、開催中の「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館)等数々の芸術祭、グループ展に選出されています。人間中心主義、合理主義などこれまで疑いもなく持っていた価値観が見直され始めている今の時代に、やんツーの作品は様々な観点から受入れられ注目を集めています。
 
本展は、やんツー初の作品集『yang02 works 2009-2022』(rin art association)の刊行に併せた展覧会となります。本書には2009年からこれまでに発表された作品/プロジェクト/展示が作家自身の言葉と豊富な図録で網羅されており、畠中実氏、小田原のどか氏の論考とともに活動の変遷を辿ることができます。展示会場ではやんツーの代表作であるドローイングマシンによって描かれた作品が、機械や外的要因に委ねながら壊される、剝がされる、別のドローイングで覆われるなどの手法を経て提示されます。これまで明確な言語とともに既存の価値観を問い、意味をとらえなおし提示してきた作家ですが、本展ではまず機械と人間の無意識下における理論を起点に制作作業を繰り返し、その先に問いを見いだそうとします。作品はどのような姿となって何を言表すのでしょうか。ぜひ会場でご高覧ください。 
 
 


 
展覧会に向けて 
 
大学院を修了してから13年間のアーティストとしての歩みが一冊の本にまとまり、言うまでもなく感慨深い。その歩みは己の身体を用いた表現からスタートし、そこから離れてドローイングマシンを制作しはじめ、脱人間中心主義を標榜しつつ「現代美術」の面白さを知り魅了され、美術批評に触れ、哲学に触れ、最近ではテクノロジーと社会の繋がりから作品を考え構築している。ふり返ると常に何かに懐疑的な姿勢で、人の言葉を借りながら自分なりの理屈をこね、その言語にすがりながら制作してきたのだけど、一方でそうでもしないと作品がつくれない自分にまた疑問をもったりもする。つくる理由として、ある程度明確な言葉が先にこないとつくれない。
一方で、ジャック・ラカンの「無意識は言語のように構造化されている」という有名な言葉は、これまで作品をつくってきた経験から非常に共感できる。言語で考えることに息詰まった時はフィジカルに手/体を動かし触覚/空間的な情報を身体に入力する。そうすると脳が再びドライブし、眠っていたロジックがまたずるずると引っ張り出されていく。脳ではなく身体に従う「直感」、これは後からしっかり言語化できる。脳と身体のフィードバックループ。
ここで、先にくる言葉の量をいつもより減らして、まずは無意識下にあるまだ言葉になる前のロジックを先に引っ張り出してみようと思う。その手段として、過去につくったドローイングマシンを稼働させ、できた絵を破壊し再構成していくという手続きだけ設定しておく。作家として安定してきそうな足場を改めて見直すという意味もこめて、壊しながらつくる。ということで、このステートメントの続きとして、掘り起こされ明文化される言葉は展示会場にて。

 
やんツー


  • 「作品に海を見せる」 サザンビーチちがさき 2022 撮影:石黒 慎太郎

    「作品に海を見せる」 サザンビーチちがさき 2022 撮影:石黒 慎太郎

    「作品に海を見せる」 サザンビーチちがさき 2022 撮影:石黒 慎太郎

  • 「3331 ART FAIR」 アーツ千代田3331  2019 撮影:竹久 直樹

    「3331 ART FAIR」
アーツ千代田3331
 2019 撮影:竹久 直樹

    「3331 ART FAIR」 アーツ千代田3331  2019 撮影:竹久 直樹

  • [壁画] ホテルアンテルーム那覇 2021 撮影:八木 夕菜

    [壁画]
ホテルアンテルーム那覇 2021 撮影:八木 夕菜

    [壁画] ホテルアンテルーム那覇 2021 撮影:八木 夕菜


 
 


 

●TALK EVENT
※終了しました

やんツー(美術家)× 小田原のどか(彫刻家、評論家)
「近代彫刻の系譜としてのメディアアートについて」

2月25日(土)には展覧会場にて、作品集にも寄稿された小田原のどかさんをお招きしトークイベントを開催いたします。ぜひご参加ください。

登壇者: やんツー(美術家)、小田原のどか(彫刻家、評論家)
開催日:2023年2月25日(土)19:00-20:30 (開場:18:45)
開催場所:NADiff a/p/a/r/t店内
参加費:1,100円(税込)
定員:30名
 
 

●EVENTご参加方法

要予約 / 前払い制(ご入金をもって、ご予約完了となります)
①NADiff ONLINESHOP
>>トークご予約ページ
※販売終了
※クレジットカードでのお支払のみ(お支払完了後、ご予約受付完了のお知らせをお送りいたします)

②ナディッフアパート店頭 :
※現金でのお支払をご希望の方は、事前にご来店の上レジにてお申し込み下さい。※販売終了
 
※キャンセルはお断りしておりますが、やむを得ない場合はイベント前にお問い合わせください。(03-3446-4977 またはメール
※イベント終了後のキャンセルについては、ご返金はできません。予めご了承ください。
※当店の判断によりイベントが中止となった場合は、全額ご返金いたします。
 


●書籍情報
 
『yang02 works 2009-2022』


著者:やんツー
執筆:畠中実、小田原のどか
編集:小野冬黄
ブックデザイン:小池俊起
発売日:2023 年 1月20 日
仕様:A4 変型(200×287mm) 178p、バインダー製本
発売元:rin art association
定価:4,950 円(税込)
>>NADiff Online


 

●作品の販売について

 
展⽰作品は2023年2⽉23⽇(⽊・祝)よりNADiff a/p/a/r/t 店頭で販売いたします。
展⽰作品の⼀部は2⽉27⽇(⽉)13:00より、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」でも販売予定です。
販売開始時期は追ってお知らせいたします。
OIL by 美術手帖
 


 

協力:rin art association

 


 

●PROFILE

 

やんツー | yang02

 

 
1984年、神奈川県生まれ。美術家。セグウェイが作品鑑賞する空間や、機械学習システムを用いたドローイングマシンなど、今日的なテクノロジーが組み込まれた既製品、あるいは既存の情報システムに介入し、転用/誤用する形で組み合わせ、インスタレーションを構築する。先端テクノロジーが持ちうる公共性、政治性、又は人間との関係性を考察し、作品をもって批評する。菅野創との共同作品が文化庁メディア芸術祭アート部門にて第15回で新人賞(2012)、同じく第21回で優秀賞(2018)を受賞。 
近年の主な展覧会に、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、東京、2022)「遠い誰か、ことのありか」(SCARTS、札幌、2021)、「DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京、2018)、「Vanishing Mesh」(山口情報芸術センター[YCAM]、2017)、あいちトリエンナーレ2016(愛知県美術館)などがある。また、contact Gonzoとのパフォーマンス作品や、和田ながら演出による演劇作品「擬娩」での舞台美術など、異分野とのコラボレーションも多数。
 


 

●PROFILE|TALK EVENT

 

小田原のどか

彫刻家、評論家。1985年宮城県生まれ。多摩美術大学彫刻学科卒業後、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻にて修士号、筑波大学大学院にて芸術学博士号取得。著書に『近代を彫刻/超克する』(講談社、2021年)。最近の寄稿に『7・8元首相襲撃事件 何が終わり、何が始まったのか?』『吉本隆明 : 没後10年、激動の時代に思考し続けるために』(いずれも河出書房新社、2022年)。主な展覧会に「近代を彫刻/超克するー雪国青森編」(個展、国際芸術センター青森、2021年)、「あいちトリエンナーレ2019」など。

 


 

●お問い合わせ

ap_logo
NADiff a/p/a/r/t
150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F
TEL. 03-3446-4977
定休日:月、火、水
営業時間:13-19時 
>>> shop info