植松琢麿「space colony」

 

オープニング トーク : 2016年10月29日[土] 

出演:植松琢麿、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)、小林公(兵庫県立美術館学芸員)

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協力:Yumiko Chiba Associates

  • earth-palette

    earth-palette

©Takuma Uematsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

 

●概要

NADiff Galleryでは、植松琢麿展「space colony」を開催いたします。植松琢麿は身体の物質性と生命の根源的関係をテーマに、多彩なメディアを用いたインスタレーションや、動物のフォルムを象徴的に扱う彫刻作品等、ダイナミズムに富んだ作品で評価を高めています。また、単独の活動と並行して、ユニット「稲を植える人」(稲垣智子との協働)、「あなたがほしいI want you」(林勇気、小林公との協働)の活動も活発に展開するなど、幅広い表現視野で制作を行なうアーティストです。

本展のタイトル「space colony」とは、1969年に構想された宇宙空間に作られる人工の居住地を指します。SF小説やアニメ、映画等のフィクションでしばし舞台となって登場する「space colony」の空間に植松が着目するのは、その人工的に作られた「space colony」の居住空間の条件が、生物の生態系が維持されるために必要な環境が抽出して描かれる世界にあります。それは、私たちの生きる世界に最低限必要な構成要素として汲み取ることが出来、私たちが暮らす日常の空間にも存在している「循環」への意識を働きかけてくれるといいます。

本展ではこの「space colony」という仮説から、植松が着眼する人間の知覚、想像力、身体感覚、関係性の築かれ方等、目に見えない人間の認識についてのイメージを紡ぎ出していく試みを、新作の写真作品、そして彫刻作品「earth palette」の展示構成でご覧頂きます。

本展はYumiko Chiba Associates viewing room shinjukuで開催される植松琢麿の個展「nowhere -どこでもないところからの眺め」との同時開催となり、植松琢麿の最新作品集のリリース、そしてトークイベントの開催も行います。是非併せてご高覧ください。


 

●アーティスト ステイトメント

 
独立した生態系を維持する近未来SFアニメに出てくるスペースコロニー。宇宙に、わざわざ人工的に作られたそれは、循環する生態系に必要なものをあらわにするには効果的だ。
 
日本の古来からの自然観を考えると、人間も都市も建築も、生命の原理が貫かれた自然の一部であり、物質循環の中で新陳代謝が繰り返されていると感じる。逆にいうと、循環しない場は、生命と同じように、ゆるやかに消滅へと向かうだろう。
 
では、物質の集合から発現することで存在する意識は、その中でどのようなあり方をしているのだろうか。情報化社会の中で意識が行き交う空間には、物質的には捉えられない、しかしながら確固たるプラットフォームが存在するように思う。仮に、それが生命の入れ物としての身体の役割を果たすのであれば、そのプラットフォームは一つの単位として意識の循環を生み出し、生命のようにふるまうだろう。

植松琢麿


 

●EVENT

オープニング トーク:
2016年10月29日[土]  14:00-15:30
出演:植松琢麿、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)、小林公(兵庫県立美術館学芸員)
会場:NADiff a/p/a/r/t 店内
定員:40名

EVENTご参加方法
ご希望日、ご参加を希望される方のお名前、お電話番号、ご参加人数を明記の上、メールにてご予約ください。
お電話でも承っております。TEL : 03-3446-4977


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●新刊書籍

植松琢麿 作品集『chain reaction』


2016年11月初旬発売予定
執筆:森啓輔
デザイン:小沼宏之
仕様:A5判 / 128頁 / 全編カラー / 和英バイリンガル
予価:¥2,300(税別)
発行:Yumiko Chiba Associates
※初版限定500部
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●同時開催

植松琢麿「nowhere-どこでもないところからの眺め」
会場:Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(東京・新宿)
会期:2016 年 10月 21日[ 金] ‒11月 19日[土] 営業時間:12:00-19:00 定休日:日、月、祝日 
レセプション パーティ:10月 29日[土] 18:00‒
>>展覧会詳細

さや堂ホール展示プロジェクト2016 植松琢麿展「星のみかた」
会場:千葉市美術館1階 さや堂ホール 
会期:2016年10月15日[土]ー10月30日[日]
*入場無料 *アーティストトーク、トークイベント開催予定
>>展覧会詳細


 

●PROFILE

植松琢麿 Takuma Uematsu

1977年生まれ。
2000年関西大学卒業。
大阪在住。

【主な個展】
「platform」Yumiko Chiba Associates viewingroom shinjuku(2014年/東京)
「Hyper-Cycle」Yumiko Chiba Associates viewingroom shinjuku(2012年/東京)
「IMPULSE 22 with Fabian Chiquet」IMPULSE GALLERY Christian Lohrl(2010年/ドイツ)
「軌跡の描く森で」ギャラリーエム(2009年/愛知)
「珊瑚の森」hpgrp GALLERY(2008年/東京)
「αMプロジェクト-生命の部屋―」ASK?(2006年/東京「) Life is a crystal」Kunstler-verein Malkasten(2006年/ドイツ)
「帰る場所はあるのです」信濃橋画廊(2001年/大阪)

【主なグループ展】
はまやしきアートフェスタ2014「あなたがほしい I want you」吹田歴史文化まちづくりセンター(2014年/大阪)
「FLAG ART EXCHANGE OSAKA Dusseldorf-Osaka 報告展「あなたがほしい I want you」」 大阪府立江之
子島文化芸術創造センター(2014年/大阪)
「JAPON」聖アンドレ大修道院メイマック現代アートセンター(2014年/フランス)
「あなたがほしい I want you」WELTKUNSTZIMMER(2013年/ドイツ)
「Spektrum」IMPULSE gallery Christian Löhrl Koelnmesse(2013年/ドイツ)
「よっちゃんビエンナーレ2013」OZC GALLERY/大阪造形センター(2013年/大阪)
「THE GOD OF THE SMALL THINGS casa Masaccio 現代美術センター(2009-10年/イタリア)
「神戸ビエンナーレ2009 招待作家展 LINK-しなやかな逸脱」兵庫県立美術館(2009年/兵庫)
「その森は謡う 2nd Family Project」あさご芸術の森美術館(2009年/兵庫)
「Arts チャレンジ2009」愛知芸術文化センター(2009年/愛知)
「Ancient Futures」ソウル市立美術館(2008-09年/韓国)
「 日本現代芸術祭」ヘイリ芸術文化村(2007年/韓国)
「ヘイリアジア青年作家プロジェクト」ヘイリ芸術文化村(2007年/韓国)
「Quadriennale 06 – Dusseldorf」GALERIE MAIER-HAHN(2006年/ドイツ)
「The 1st Pocheon Asian Art Festival」Pocheon Banwol Art Hall(2005年/韓国)
「The Goyang International Sculpture Symposium 2005」 高陽市(2005年/韓国)
「大阪アートカレイドスコープ OSAKA05」大阪府立現代美術センター(2005年/大阪)


森 啓輔 Keisuke Mori
1978年三重県出身。武蔵野美術大学大学院造形研究科修了。現在、ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員。美術批評、日本近現代美術。 主な著書に『Jiro Takamatsu Critical Archive』(共著[vol.4]、ユミコチバアソシエイツ、2012年)。主な評論・論文に「高松次郎《THE STORY》─反復および知覚される持続について」(『美術手帖』第14回芸術評論募集入選、2009年)、「切断される再演─「以後」としての1978年の彫刻」(『引込線 2013』図録、引込線実行委員会、2013 年)など。主な展覧会に「イケムラレイコ PIOON」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡、2014 年)、「菅木志雄」(同、2014‒2015年)、「クリスティアーネ・レーア 宙をつつむ」(同、2015年)。


小林 公 Tadashi Kobayashi
1976年神奈川県出身。2004年から兵庫県立美術館に学芸員として勤務。これまでに企画・担当した主な展覧会は「安井仲治―僕はこんな美しいものを見た―」(2005 年)、「山村幸則 手ヂカラ 目ヂカラ 心のチカラ」(2007年)、「林勇気展「あること being / something」(2011年)、「安井仲治の位置」(2011年)、「超・大河原邦男展」(2013年)、「ポンピドゥー・センター・コレクション フルーツ・オブ・パッション」(2014年)、「横山裕一 これがそれだがふれてみよ」(2014 年)など。また、植松琢麿、林勇気、後藤哲也との協同プロジェクト「i want you あなたがほしい」(2013年- )にも参加、展覧会のキュレーションやアーティストブックへの寄稿を行う。


 

●お問い合わせ

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TEL. 03-3446-4977