鷹野隆大「距離と時間」

月曜日定休 ※月曜が祝日の場合は翌日 / 年末年始休業 2016年12月29日―2017年1月3日

OPENING TALK
2016年11月26日[土] 14:00-15:30
出演:新藤淳(国立西洋美術館研究員)、鷹野隆大

>> イベント詳細

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©Ryudai Takano, Courtesy of Yumiko Chiba Associates, Zeit-Foto Salon

 

●展覧会概要

 
NADiff Galleryでは写真家・鷹野隆大の個展「距離と時間」を開催いたします。
 
鷹野隆大は写真、映像による作品で、私たちの慣習を形成する社会的・歴史的なまなざしについての批評的な考察から、「セクシュアリティ」「都市」「近代」等といったテーマを基軸とした作品を多数発表してきました。
 
1998 年から現在まで一日も欠かさず撮り続けている「毎日写真」というシリーズは、「なんとなく気になったもの」だという日々の異なる時間の中で巡り合う、様々な対象を分け隔てなく撮影するというもので、人の眼がその時々で見ているとりとめがない離散的な個別性を扱いつつ、視覚そのものを類型化することへの抵抗をその制作態度から示しているともいえる作品です。
 
本展では、私たちの世界の多種多様な様態を写し取っている「毎日写真」シリーズと、光をテーマにモノクロ・フィルムで撮影している「Photo-Graph」シリーズから、「距離」「時間」という2つのテーマで選び取った作品により展示構成を行います。
身近な被写体であるという理由から断続的に定点観測し撮影している東京タワー、そしてセルフポートレートによる「時間」をテーマにした作品では、写真を時系列に連続して配置させることで、対象の物質的、肉体的な変質が、写真と写真のあいだに介在しているかもしれない目に見えない差異を感知させ、写真という静止画からとりこぼれた時の経過が汲み取られています。
もうひとつの「距離」をテーマにした作品は、街を行き交う人々の往来や建物が路面に落とす影そのものを捉え、影単体によって生まれる空間の「距離」を写し出そうとするものです。同時に、鑑賞者がどの距離で作品を見るのが適正か、という問いかけもこの作品は内包しており、見る人の身体にも訴えかけるものとなっています。
「時間」「距離」という、いずれも物質的な輪郭を持たない対象について、極めて視覚的なメディアである写真を媒介して顕わそうとする実験的な試みであると共に、鷹野の写真特有の視触的な生々しさの精緻な表現や、人間の気配を感覚させるスナップの魅力も備えた内容となっています。新たな展開へと進み始めた鷹野の新作展をご高覧いただけましたら幸いです。
 
本展は、鷹野隆大の2年ぶりの個展であると共に、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(東京・新宿)で行われる「光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる」との同時開催展となり、同名の写真集も限定部数で発売となります。展覧会初日にはオープニングトークとして、新藤淳氏(国立西洋美術館研究員)、作家を迎えたトークイベントも開催となりますので、あわせて是非ご注目下さい。
 

協力:Yumiko Chiba Associates
広報印刷物:木村稔将

 


 

●アーティスト ステートメント

 
「距離と時間」
 
毎日、自分の顔を撮っている。だが、昨日と今日の写真を比べてみても、どこにも違いは見当たらない。昨日と今日で変化がないとしたら、論理上は何年経っても顔は今のまま、のはずである。ところが実際は着実に老けている。ということは、まったく同じに見えるこの二枚にも老いの変化が確かに写り込んでいることになる。それはそれで凄いことではないか。というわけで、恥ずかしながら自分の顔写真の公開である。
 
毎日、東京タワーを撮っている(遠方に出張に出たときは別だが)。写したいのはその日の天気で、東京タワーに特別な意味があるわけではない。たまたま自宅の屋上から見えるから、目印にしているだけである。
こうして日々記録しながら思うのは、記録というのは未来に向けた行為であるということだ。あるいは、いつの日か、現在に帰って来るための行為と言ったほうがいいかもしれない。それがいつどんな形でやって来るかはわからない。もしかすると永遠に来ないかもしれない。
いずれにしろ、我々を絶え間なく移動させ続ける時間は、常にこのわからなさに直面している。そしてこのわからなさに向き合い続ける記録は、時間そのものをなぞる行為であるように、僕には思われる。

物理学の世界では、距離と時間は同じことを意味するという。時間が存在するためには距離が必要なのである。距離は時間なのだ。
ただし距離も時間も一定不変ではない。光速に近づくにつれ時間の進行は遅くなり、距離はどんどん圧縮される。そして光と同じ速度で移動するとき、時間は止まる。したがって、老いもなくなる。つまり、光は老いない。
と言われても、まるでイメージの湧かない話だが、しかし「老いた光」は本当に存在しないのだろうか。
 
なにはともあれ、距離をテーマにした写真も、数点展示する。
 
 

2016年10月
鷹野 隆大


 

●EVENT


 

OPENING TALK
2016年11月26日[土]  14:00-15:30
出演:新藤淳(国立西洋美術館研究員)、鷹野隆大

 
会場:NADiff a/p/a/r/t 店内
定員:50名
入場:1,000円 / 当店で新刊写真集お買い上げの方は無料

EVENTご参加方法
ご希望日、ご参加を希望される方のお名前、お電話番号、ご参加人数を明記の上、メールにてご予約ください。
お電話でも承っております。TEL : 03-3446-4977



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●新刊書籍
 
鷹野隆大『光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる』

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発行日:2016年11月中旬予定
発 行:edition.nord
発 売:ソリレス書店

執 筆:野田吉郎
仕 様:B4変型、60頁、並製本、 和英バイリンガル
部 数:限定600部
価 格:¥5,500(税別)

>>ONLINE STORE


 

●同時開催
 
鷹野隆大個展「光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる」
 
会場:Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(東京・新宿)
会期:2016年 11月26日[土] ‒ 12月24日[土] 営業時間:12:00-19:00 定休日:日、月、祝日 
レセプション パーティ:11月 26日[土] 18:00‒
>>展覧会詳細


 


 

●関連情報

 
■グループ展
「友人作家が集う – 石原悦郎追悼展 “Le bal” 」
Part3 – adagio cantabile 2016年11月18日[金] ‒ 12月22日[木]
会場:ZEIT-FOTO SALON(東京)
>>展覧会詳細
 
■アートフェア
「ART PHOTO TOKYO -edition zero-」
2016年11月18日[金]- 11月20日[日]
会場:茅場町共同ビルディング(東京)
>>展覧会詳細
 


 

●PROFILE

 
鷹野隆大 Ryudai Takano

1963 福井生まれ
2006 第31回木村伊兵衛写真賞受賞
東京都在住

[主な個展]
2015  「残影」森岡書店(東京)
2014  「2014年1月から比較的最近まで、撮影順に」Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(東京)
2013  「香港、新圳 1988」ツァイト・フォト・サロン(東京)
2012  「モノクロ写真」 Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku(東京)
2009  「公開製作46 記録と記憶とあと何か」府中市美術館(東京)
2009  「おれと」ナディッフ(東京)
2006  「第31回木村伊兵衛写真賞受賞作品展 In My Room」コニカミノルタプラザ ギャラリーC(東京)
2006  「イン・マイ・ルーム」ナディッフ(東京)

[主なグループ展]
2016  「Internationale Photoszene Köln」ケルン(ドイツ)
2016  「夏・終わりとはじまり」東京日本橋高島屋6階美術画廊X(東京)
2015  「WATCHQUEEN展」スパイラルホール(東京)
2015  「愛すべき世界」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川)
2015  「きっと、だれもが、だれかに、恋をする」Gallery Soap(福岡)
2015  「エディション・ワークス Prints & Originals」GALLERY SPEAK FOR(東京)
2015  「Come Close: Japanese Artists within their Communities」BUS Project Gallerues(オーストラリア)
2014  「これからの写真 光源はいくつもある」愛知県美術館(愛知)
2014  「写真分離派展 「日本」」京都造形芸術大学ギャルリ・オーブ(京都)
2013  「引込線 2013」旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉)
2013  「Face Value: Portraits from The Kinsey Institute」The Kinsey Institute Gallery(インディアナ州, アメリカ)
2011  「ANTIFOTO 2011」Kunstraum(デュッセルドルフ, ドイツ)
2011  「印刷-日本現代写真集展」(パリ, フランス)
2011  「MODERNITY STRIPPED BARE」University of Maryland(ワシントン, アメリカ)
2010  「写真分離派宣言」ナディッフ(東京)
2010  「スナップショットの魅力-かがやきの瞬間-」東京都写真美術館(東京)
2010  「Beyond The Border」Tangram Art Center(上海, 中国)
2010  「木村伊兵衛写真賞35年周年記念展」 川崎市民ミュージアム(神奈川)
2009-10 「貴方を愛するときと憎むとき」 沖縄県立博物館・美術館(沖縄)
2009  「第5回 太宰府天満宮アートプログラム 高松次郎|鷹野隆大 “写真の写真”と写真」太宰府天満宮 宝物殿(福岡)

[パブリック・コレクション]
東京都写真美術館、国際交流基金、川崎市市民ミュージアム、上海美術館、太宰府天満宮、The Kinsey Institute

[アーティストブック]
『In My Room』蒼穹舎(2005)、『鷹野隆大1993-1996』蒼穹舎(2006)、『ぱらぱら まりあ/としひさ』Akio Nagasawa Publishing(2009)、『ぱらぱら ソフトクリーム/歯磨き』Akio Nagasawa Publishing(2009)、『男の乗り方』Akio Nagasawa Publishing(2009)、『カスババ』大和プレス(2011)、『α』SUPER DELUXE(2013)、『まなざしに触れる』水声社(2014)


 

●お問い合わせ

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NADiff a/p/a/r/t
150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F
TEL. 03-3446-4977