篠原有司男「毒ガエルの復讐」

9月1日 [金]  11:00-      プレ・イベント
9月11日[月] 17:00-21:00  オープニング・イベント
9月19日[火] 18:00-20:00  ギャラリー・トーク

 
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●概 要

 
1960年代、既存の美術のあり方に反旗を翻しアナーキーな活動を繰り広げた若い世代のなかで、ひときわ破天荒な存在として注目されたギュウチャンこと篠原有司男。今もなお型破りなエネルギーを放出し続ける篠原は、時代を超越して「前衛」を体現する希有なアーティストといえるでしょう。
 ここ数年の篠原は、東京都現代美術館 (1998-99)、府中市美術館 (2001)、国立国際美術館(2004-2005)、神奈川県立近代美術館 (2005) など、日本各地で展覧会や「ボクシング・ペインティング」を展開。今秋には、「前衛の道」の完全復刻版を含めた豪華書籍3冊の同時リリースをはじめ「ギュウチャン・エクスプロージョン!プロジェクト」が開始されます。
 
NADiffにおけるドローイング展『毒ガエルの復讐』は、同プロジェクトのスタートを飾る展覧会です。
展覧会タイトルの「毒ガエル」は、近作「セザンヌについて語る二匹の蛙」(2005)でも登場した、篠原にとって重要なアイコンです。初のドローイング集「毒ガエルの復讐」等の刊行が予定されている9月1日、篠原は当日午前中からNADiffに姿を現わし、エントランスで公開制作を行います。8日からの展覧会『毒ガエルの復讐』では、ドローイング集に掲載された作品をはじめ、初出となる50年代の着彩ドローイングそのほか、篠原のすべての創作の原点ともいえる日々のスケッチブック、数々のドローイングを展示いたします。
 
企画協力:「ギュウチャン エクスプロージョン! プロジェクト実行委員会」
 


 

●イベント<終了致しました。>

 
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◾︎プレイベント
9月1日[金] Live Painting
9月2日[土] Live Painting
※9/2は当初、取材予定日でしたが、問合せが殺到し、オーディエンスからも好評をいただいた為、急遽開催いたしました。
 
◾︎オープニング・イベント 9月11日[月] 17:00-21:00
 
プロジェクトの全容がわかる公開記者発表。どなたでも参加可能。田名網敬一をはじめ実行委員会メンバーが全員集合致します。

◇プロジェクト記者発表会 (17:00-18:00)
出席者:篠原有司男+実行委員会メンバー 矢崎淳(共栄繊維株式会社・代表取締役社長)、 田名網敬一(グラフィック・デザイナー)、 長澤章生(デザイナー)、 深沢慶太(エディター)

◇スペシャル・トーク (18:00-19:30)
前衛アーティスト松蔭浩之との夢の対談。

篠原有司男×松蔭浩之(アーティスト)

◇レセプション・パーティ (19:30-21:00)

◾︎ギャラリー・トーク 9月19日[火] 18:00-20:00
対談集で実現できなかった山下裕二教授との対談。編集後日談。

篠原有司男×山下裕二(美術史家・明治学院大学教授)
 
 


 

●商品情報

 
篠原有司男の新刊 9/1 3冊同時刊行!!
 
「篠原有司男対談集:早く、美しく、そしてリズミカルであれ」
監修:田名網敬一 編集:深沢慶太 アートディレクション:伊藤桂司(UFG) 体裁:四六判、ハードカバー・440頁、うち44頁カラー図版、定価2,940円
 
「前衛の道」完全復刻版
著者:篠原有司男 推薦文:岡本太郎 写真:石黒健治、石松健男、平田実、藤倉明治、他 監修+アートディレクション:田名網敬一 編集:深沢慶太 体裁:B6判タテ・上製・ケース入り、262頁、 定価2,940円
 
篠原有司男ドローイング集「毒ガエルの復讐」
ドローイング:篠原有司男 総合責任編集+アートディレクション:田名網敬一 編集:深沢慶太 体裁:A4変型判、ソフトカバー・フルカラー260頁、 定価3,990円 いずれも、 発行元:ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェクト実行委員会 発売元:㈱美術出版社
 


 

●Artist Statement

 
ドローイング集 前書き原稿より
 
「ギュウチャンの素描画講義」
 
 スケッチブックに、ペン・インク・マーカーを持ちたまえ、さあ素描しまくって世の中を明るく楽しくしよう。無垢な純白の紙にサーッと線を一本、ここで休むな、考えるな。次に、エイエイオーの気合と共に、何でもいいからくるくる曲線直線を引きまくれ。それプラス太い線の束、細い線の束で何かの形にするんだ。タコでもイカでも恐龍でもヌードでも、とにかく辻褄を合わせちまうんだ。これが初心者向け素描のスタート。文章も付け足せば更によし。
 
 ゴッホの手紙を見たまえ、名刺大のスケッチが、弟テオへの文章と共に生き生きしているではないか。レオナルド・ダ・ヴィンチが残した素描の山、建築図面あり、大砲など新兵器や空中飛揚のプラン、草花はおろか、水の流れまである。どれを取ってもぼくらの目を釘付けにする。
 
 素描の魅力は何だろう。黒一色の曲がりくねった緩急自在な線、影と光のコントラスト、虚飾の無いプリミティブな力強い表現力、その上、素描画には失敗作も成功作もないことだ。パリでジャンヌダルクの騎馬像に挑戦した。夕日に輝く金色のこれは手強いぞ! よし、手前にジョギングの男女を走らせ、背景はルクセンブルグ公園の並木、一番手前にコーヒー、クロワッサンをいただく観光客のテーブル、これを超スピードで描きまくるんだ。出来映えよりも大事なことは、ペン先を動かしまくること。初心者には無理だと? デジカメを使用しよう。カメラは対象物をジーッと見つめたりしない。一瞬良いなと閃いたら撮る。ぼくの脳にも同時に記録される、対象をいちべつしただけで脳へインプット。 それをスケッチブックへ。 自由に再構成、目、鼻、口を描けば少なくとも人間に見える。デジカメスケッチ、これがぼくの解答です。
 
篠原有司男
 


 

●PROFILE
 
篠原有司男 しのはら・うしお

 
1932年東京都生まれ。1953年東京芸術大学美術学部油絵科入学、1957年同校中退。
“うしお”の名から“ギュウチャン”の愛称で親しまれる。岡本太郎に感銘を受け、 1960年「読売アンデパンダン展」の出品仲間である赤瀬川原平、荒川修作、吉村益信らと伝説の前衛芸術集団「ネオ・ダダ・オルガナイザーズ」を結成。モヒカン刈りの風貌で繰り広げるパフォーマンスでラジオ、テレビ、週刊誌などメディアの寵児となる。絵具を含ませたボクシング・グローブをはめて壁を叩く「ボクシング・ペインティング」はウィリアム・クラインの写真集『TOKYO』に掲載され、世界中の注目を集めた。1969年ニューヨークに活動拠点を移した後も「オートバイ彫刻」などの立体作品やペインティングを精力的に発表。2003年、大塚製薬ポカリスエツトのCMで俳優でありミュージシャンである福山雅治と共演しボクシング・ペインティングを披露。2005年には神奈川県立近代美術館で大規模な個展を行い、愛・地球博にも参加。74歳を迎えた2006年、個展を連続開催、著書を同時に3冊刊行するなど、岡本太郎に「ひたむきなベラボウさ」と激賞された旺盛果敢な活動はとどまるところをしらない。
 

 


 

●お問い合わせ

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TEL. 03-3446-4977

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