このたびNADiff modernでは、『ジョルジョ・モランディ』刊行記念とし、写真家ルイジ・ギッリによるモランディのアトリエを撮影したオリジナルプリントの作品展示を開催いたします。
モランディと同じ北イタリア出身の写真家ルイジ・ギッリは、1989年11月から1990年夏にかけて、モランディ亡き後そのままにされていたアトリエ室内を撮影しました。
ギッリの写真からは、モランディ絵画の色彩、ヴォリューム、空間、光といった要素を、画家が制作過程でいかに質実に、注意深く観察していたかということを示すとともに、絵画平面上の世界と見紛うような静謐な室内風景が、ギッリのファインダーを通してみることができます。
＜アトリエ モランディ＞は、画家のアトリエのドキュメントにとどまらない、存在と不在のあいだに介在するなにかといった、写らないものへの関心事が強く示されています。49歳で急逝したギッリが最晩年に取り組んだ作品シリーズとなりました。
2011年の震災により、開催中止となった「ジョルジョ・モランディ」展にも出品予定だったルイジ・ギッリのプリント作品を、NADiff modern 店内にて展示販売いたします。是非この機会にご高覧ください。

ルイジ・ギッリ Luigi Ghirri（1943ー1992）

イタリア北部スカンディアーノに生まれる。1970年代よりコンセプチュアル・アーティストたちのドキュメント写真を撮影。1982年の国際写真見本市フォトキナ(ケルン)では20世紀の主要作家のひとりとして選ばれた。アトリエ・ジョルジョ・モランディシリーズの出版を企画中の1992年に自宅にて急逝。ギッリの作品は、今年(2011年)のヴェネツィア・ビエンナーレでも、総合ディレクター、ビーチェ・クリガーのキュレーションにおる「イルミネーション」をテーマにした展示〈Illuminazioni〉に出品されている。

ジョルジョ・モランディ

2011 / FOIL / 235×190mm / 160頁 / 3,150円（税込）
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